“Laos Tourism Numbers Decline in 2017” Laotian Times
少し前のニュース記事になりますが、ちょっと気になったので。
2018年3月7日のThe Laotian Timesの記事によると、「情報文化観光省の統計によると、2017年にラオスを訪れた旅行者数は386万人で、2016年の実績から8.73%減少した」とのこと。
「ヨーロッパからの旅行者は27%、アメリカからは26%、それぞれ減少。一方、ASEAN域内からの旅行者は、11%減少し、274万人になった。最も大きな割合を占めるタイからの旅行者だけ見ても、同じく11%の減少となっている」
ちなみに、ラオスの情報文化観光省の統計を見てみると、最も古いデータの1990年は14,400人、私が初めてラオスに来た1999年は614,278人、2005年には100万人を突破して1,095,315人。2010年には250万人、2014年には400万人を超えている。
データ上では。2000年代前半に多少の減少が見られるものの、統計的には、2015年の4,684,429人まで、毎年順調に増加傾向にあったが、2016年マイナス10%の減少。更に、2017年はそこから8.37%減少ということで、2年連続の減少になってしまっている。
この観光に関する統計データは、結構色々な項目の推移が観察出来て、面白い。ちゃんと分析して、傾向を把握すれば、観光振興の一助になりそうな気もするので、また改めて、詳細を記事にしたいと思います。
STATISTICAL REPORT: http://www.tourismlaos.org/show.php?Cont_ID=43
ニュース記事の内容に戻ると、Tourism Research and Administrative DivisionのMr Bounthavy Sisavaは、「旅行者の減少について調査し、この問題をよく研究するために、更なるデータの分析を試みる」と述べており、「この問題の原因として、いくつかの県で観光資源が不足していることや、サービスの質が不十分であること、標準を満たしていない観光製品など」を挙げている。
「この問題に対処するために、政府は”Visit Laos Year 2018″を推し進め、観光業の促進とラオスへの訪問者の誘致をしている。このイニシアチブでは、色々な県の活動やローカルのフェスティバルを目玉にしている」とのこと。
確かに、オフィシャル観光サイトのトップページに年間の国中の色んな行事予定へのリンクが貼ってあって、見てみると、本当にかなりの数の行事が載っていて、フェスティバル推しなのが、よく分かります。
特にチャンパサック県は観光に力を入れていることもあってか、チャンパサック県のみの独立した予定表もあります。
正直、久しぶりにこのサイトを見たけど、”Laos Top 100 Destinations”とか、各県の情報のページとか、内容がすごく充実したし、特に有名な県だけじゃなくて、色んな県を訪れて欲しいという意図がよく伝わります。
Laos’ Official Tourism Website: http://tourismlaos.org/index.php
この国中のお祭りを観光の目玉に持ってくるというアプローチは、未だかつてない試みで、面白いと思うし、ラオスの潜在的な観光資源の発掘に繋がる可能性もあると思うんだけど、おそらく、最も大きな障害の1つはアクセスの問題でしょうね。
ラオス国内の移動手段は、お世辞にも便利とは言い難いし、外国人には分かりにくい。更に、移動にかかる時間も読めない。
もう1つは、情報の問題。地球の歩き方とかLonely Planetとかに載っている情報以外に、なかなか便利な情報にアクセスできない。最近はネットで検索というのも増えてきてはいても、そもそも情報量が少ない上に、信頼度も微妙。
現地に入って、地方に行ってしまったら、そこで入手出来る情報は、かなり限られているし。
2016年、2017年の2年連続の観光客数減少の原因については、今のところ、詳しい分析とかを目にしていないけど、もし、見つけたら、またお知らせします。
2018年は、”Visit Laos Year 2018″ということで、政府も少しは力を入れて頑張るみたいなので、今年の観光客数が増加していることを期待したいと思います。