2023年2月28日付の「The Laotian Times」の記事によると、パクセー市において、新たな廃水処理施設の建設が着工したとのことです。
「The Laotian Times」の記事: Pakse to Build Wastewater Treatment Facility Worth USD 2.1 Million
記事に内容によると、「The Global Green Growth Institute」(GGGI)は、チャンパサック県パクセー市に、4つの分散型廃水処理施設と都市レベルの排泄物処理施設を建設するための起工式を開催し、チャンパサック県、公共事業運輸省、韓国国際協力団(KOICA)、GGGIの代表者が出席しました。
これらの施設は、KOICAとGGGIを通じて210万米ドルの資金提供を受けた「ラオスにおける都市環境改善のための廃水・固形廃棄物処理能力向上プロジェクト」の下で開発されており、2024年の運転開始を予定しているということです。
起工式に出席した、GGGIラオス代表のローワン・フレイザー氏は、「廃水や糞尿汚泥などの廃棄物部門は、温室効果ガスの排出源として増加している。パクセーの廃水管理を改善することで、その排出量を削減し、持続可能な都市サービスの提供を向上させることができる」と述べています。
記事によると、施設の利用が開始された場合、利用者には施設の管理費用として、新たに利用料が適用されることになるようですが、具体的な料金については、言及されていません。
ちなみに、この施設は、1日あたり770立法メートルの処理能力を持つ予定で、これは、パクセー中心部の5つの村の4つの下水処理システムをカバーしており、9,000人以上の人口が恩恵を受けるということですが、パクセー市全体では42村、約80,000人の人口を有していますので、パクセー市中心部の比較的人口の密集している5村の下水処理を行うということのようです。
記事には「政府は、このプロジェクトを他の都市でも採用できるモデルとして発展させ、ラオスの都市部における排水管理を改善したいと考えており、2030年までに国全体で都市や地域の排水の少なくとも50%が処理されることを望んでいる」と記載されていますので、このパクセー市の処理施設がモデルケースとなり、他の都市部にも適切な下水処理施設の建設が進むことが期待されます。